温暖化に伴う猛暑に備えて
地球温暖化が問題視され久しく経ちますが、東京もその影響が着実に表れてきています。
東京管区気象台による東京都の気温変化は、年間、季節ごとのいずれも平均気温が上昇しているとみられるとしています。
※参照:東京管区気象台ホームページ https://www.jma-net.go.jp/:「各種データ・資料」より、東京都の気候変化をご覧ください。クリックすると別ウインドウで開きます。
こうした中で、大切な小さな家族をとりまく環境も変化が起きてきています。その中で、今回は「フィラリア予防」、「ノミ・ダニ予防」の対処についてお伝えします。
フィラリア予防期間
蚊を媒介として犬ちゃんに寄生する「犬フィラリア症(恋ヶ窪動物病院 フィラリア解説ページへ)」。怖い病気ですが、蚊が発生する時期に予防薬を投与することで予防することが可能です。ただ前述の気温の変化に伴い、予防期間が長くなってきている傾向にあります。
基本的にフィラリアの投与の時期は、蚊の発生時期から一ヶ月後に始まり、蚊がいなくなってから一ヶ月後に終わりとされています。
従来、蚊の発生する期間は5月中旬からから10月下旬、時に7月から9月に最も多く発生するとされてきました。このためフィラリア予防薬、6月中旬から11月下旬でということになります。
ところが2024年は、記録的な猛暑に見舞われ、蚊の発生していた期間も長期化していました。東京の気温の上昇傾向を鑑みると2025年も昨年同様か、それ以上に蚊の発生する期間が長期化する可能性があります。
そこで蚊の発生時期を5月から11月上旬までと想定し、フィラリア予防薬の投与は、5月から12月まで、回数にすると8回投与されることをお勧めします。
ノミ・ダニの予防期間
ノミは、気温が18から27℃、湿度が75~85%程度の環境を好みます。
そのため屋外では7月から9月の夏場、活発に活動します。屋内では住環境の変化、具体的には気密性の高い住宅や暖房器具の普及で、室内温度がノミの生息できる13℃を超えていることが普通となってきており冬でも活動でき、一年中生息しています。
ダニも高温多湿の環境を好み、6月から9月が最も発生しやすい時期となります。ただし屋内では住環境の変化により、ノミと同様に一年中生息しています。
ノミやダニにかまれると、感染症、アレルギー反応、皮膚炎を発症することがあります。このためノミ・ダニの予防薬は、一年を通して対応することをお勧めします。
気温が年々高くなる環境の中、小さな家族と楽しく暮らしていくために、予防薬を上手に使いながら、家では「こまめな換気」、「まめな掃除」、「夏場など多湿の時期は除湿を使用」して、ノミ・ダニが済みにくい環境を作る意識をしながら過ごしていきたいものです。